Handmade 和太鼓

present by suiko


 

平成14年に完成して2年間 演奏のたびに大活躍の尺8寸の桶胴太鼓 最近はやぐら台に載せて打つことが多かったのですが、移動の際にうっかり倒してしまいました。ダメージは甚大!折角いい音になってきたところなので大ショック!

太鼓屋さんの太鼓だったら素人が手を入れるわけにはいきませんけど、自分で作った太鼓だから自分で直します。

 

【ダメージの状況】

 胴は見事に真っ二つに割れてしまいました。翌週にはまた出番があるので、緊急手術で胴は即接着!とにかく慌てていたので画像も記録していませんでした。「真っ二つ」の状態をお見せできないのが残念(?)です。しっかり接着した胴の接着面は丈夫で、接着面以外の箇所で割れています(上段左画像:代表の銘の箇所で割れるとは不吉) 

 応急で接着した表面には段差が残っています。(上段中央:段差が分かりやすいようにペーパーを掛けたところ)

 倒れた際にリングの縁から落下したので、リングが曲がって糸が切れています(下左・中央画像)。

 胴を応急補修したまま使い続けたため縫い目の綻びは広がり、裏側の返しはこんなになっていました(下右画像)。もう限界!

 

【縫目の修復】

 元々内側の縫い糸が細かったようで、あちらこちらに切れが見られるため、すべて縫い直しました。古い糸を少しずつ解きながら新しい糸で縫い直します。乾いた革を縫うのは大変で、目打ちで縫目を広げながら(左画像)針はペンチで引き抜くように縫いました(左画像)。革に擦れて糸が切れやすくなるので、まめにロウ引きを繰り返したほうが良いようです。外側の縫目は切れの見られる箇所のみとして、ミシン縫いの補修はダブルステッチで補修しました(右画像:補修完了した縫目)。

 

【裏縫い代の処理】

 製作当初、裏側の折り返しの処理がいい加減だったので、この際に修正ておきました。

 ペンチで綺麗にコバ立てし揃えてからカットし直します(左画像)。最後にカンナで平坦に削ると綺麗に仕上がります(中央画像)。

 

【接合部の修理】

 接合部に隙間を発見!今回の補修のためベランダに出しっぱなしにしていたら台風の雨の湿気で変形したようです。

 隙間は木工ボンドを少々の水で薄めて注射器で注入します(左画像)。硬化後は少し痩せるのでさらにエポキシパテで表面を平滑に仕上げます。この時に色素を混ぜ込んで色を合わせます。硬化しても色が目立つ時は、フローリングのキズ修理用の「かくしん棒」で色あわせします(左画像)。色合わせが解けないようにその上から同色のニスで仕上げるとほとんど分からなくなります(右画像)。

 

【胴の修復】

 割れた胴はササクレを取り除いて木工ボンドで製作時と同様に圧着しました。割れたと同時に多少変形が生ずるようで、丁寧に接着しても表面のズレは完全には防げないようです。これは木材の乾燥撓みよる応力が残っていて、割れた際に開放され変形が生ずるためと思われます。完全に硬化後、継ぎ目部分で養生し、凹がある亀裂部分はパテ埋めして部分的に研磨します(左画像)。この際に研磨以外の部分も240番程度のペーパーを掛けて表面処理しておきます。養生テープの範囲を数回塗装して周囲と同程度の濃さになったら(中央画像)テープを剥がして全体に2回程度塗装します。亀裂は完全には無くなりませんが、ほとんど見えないくらいに仕上がりました。木材の痩せにより接合部に隙が生じている箇所がありましたのでボンドを充填して完成!

 

【完成組立て】

 割れた胴と糸の切れた縫目を補修したら再度組立て締込して完成です。リングの曲がりは支障が無いのでそのままとしました。

 新品とは言わないですが、かなりリフレッシュした桶胴太鼓はいい感じになりました。 自作太鼓は愛着もひとしお!だからメンテナンスも自分でやりましょ!でも、こんな事にならないように大事に扱いましょうね。各画像をクリックするとUP画像が見れます。

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