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革を当ててある場所は木目の一部が欠落して、えぐれたようになています。2箇所のひび割れ部分には鉄板を張ってあり、裏側からはカスガイで止めてあります。革も随分古くなっています。唄口の一部は欠落して随所に凹があって、これが原因で革がたるんでいます。中を覗いて見ると東京浅草の某太鼓店大正8年との銘がありました。底には唄口から欠落した木片が見えます。 | ||
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| 【欠損の修復】 | ||
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胴の一部には木目に沿ってお皿状にスポッと欠損しています。これだけの欠損部を埋めるには普通のパテでは埒があきません。(左画像)おが屑と木工ボンドを混ぜてパテ作り(このときにコーンスターチを10%程度混ぜるとサンディング時に粘りません) (中画像)欠損している箇所の劣化した部分は出来るだけ削ぎ落としてからボンドパテを盛ります。(右画像)ワイン樽のおが屑を使ったのが失敗!硬化したらこんなに茶色くなってしまいました。母材よりも薄目の材がいいようです。事前のテストが必要ですね!この後の削りはアラカンが便利でした。 |
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| 【唄口の修復】 | ||
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(左画像)何度か革を張り直したようで鋲の跡が幾つもありました。楊枝にボンドをつけて埋めました。(中画像)欠落した木片を集めてボンドで接着。まるでパズルをやっているようです。(右画像)欠落部分はさらにFRPで補強。仕上がりを平坦にするためにFRPを巻く部分だけ1mm程度低く削っておきました。唄口は欠落部分以外にも全般的に木が繊維状になって潰れています。しょうがないので5o〜1cmくらいグラインダーで削り取ってしまいました。痛みが深く、あまり削ると平太鼓になってしまいそうなので適当なところでやめ! |
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| 【ひび割れの修復】 | ||
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(左画像)鉄板の張ってあった箇所には完全なひび割れが2箇所あります。何故か太鼓屋さんの補修は鉄板を張るんですよね。裏側はカスガイ金物で留めてありますが、これが外れてカラカラ鳴ってました。カスガイ金物は一旦全部外し木工ボンドを注射器でひび割れ部に圧入します。木工ボンドは注入しやすいように少量の水で伸ばしておき、ひび割れをテープで目止めして2cm間隔程度、深さ5oくらいにドリルで注入用に下穴を開けておきます。テープの上からプスっと刺して注入。セロテープが透明で都合がいいです。注入が完了したら、ラチェットバンドで締め付けます。(中画像)完全にボンドが硬化した後、バンドを外す前に裏側からカスガイ金物で補強しました。 (右画像)ひび割れしてから随分経っているようで、接着箇所が平坦ではありません。カンナを掛け、隙間が残った部分はさらにパテ埋めしてペーパーで仕上げたら完了です。 | ||
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| 【表面の削り】 | ||
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(左画像)欠落とササクレで崩れそうな状態。とてもカンナ掛けは出来そうもなくグラインダーで削り落しました。グラインダーで荒削りした後、ひたすらカンナ掛け。凸凹だった表面が平坦になると杢目が綺麗に出てきました。一部は劣化してこれ以上削っても・・・ (中画像)カンナ掛けだけでは修復できない箇所は木工パテで埋めて修復。でも余り厚くなると後でひび割れします。厚塗りする場合はエポキシパテで。(右画像)パテ埋めが終わったらサンドペーパーを掛けて下地処理完了。 |
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| 【表面の削り】 | ||
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(左画像)全体に木質が劣化しているのでカンナもペーパーもキリがありません。適当なところで全体にキガタメールを塗布して完了。 (中画像)こんな状態なのでできるだけ塗装は厚くすることにしました。最後はボロ布でタンポを作って仕上げの塗装しました。 (右画像)外した金具を錆び落して再塗装したら取付けです。 |
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| 【革張り】 | ||
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革張りは今回で4台目ですから随分なれてきました。(左画像)仮張りの様子です。タグは付け替えなくても見栄え良く仕上がるようになりました。(中画像)本張りの様子。余った革を使ったので厚さが表裏で全然違います。こちらは背の入った厚い方です。(右画像)FRPで完全補強したワイン樽に比べて鋲打ちは楽々。 |
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| 【完成!】 | ||
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唄口を削った事もあるけど、耳を残したのでちょっと「ずんぐりむっくり」な感じではありますが、いい感じです。欠落部分はどうしても胴打ちしてしまう箇所なので、予め保護用の革を貼っておきました。 あの状態では太鼓屋さんでは張り替えてくれなかったと思います。革張りは特に上手くいって満足してます。 |
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